現金を郵便で送るには?現金書留の料金・送り方・受け取り方を解説

現金を郵便で送るには?現金書留の料金・送り方・受け取り方を解説 マネーリテラシー

お金を郵便で送りたいとき、まず迷うのが「普通の封筒に入れてポストに出していいのか」という点です。答えは、いいえです。お金を郵便で送る正規の方法は、現金書留だけと決まっています。

料金は1万円を送る場合で590円です。専用封筒は郵便局の窓口で買います。この記事では、料金の計算方法、封筒の書き方、受け取る側の動き、郵便で送れない場合の代替手段まで、2026年8月時点の情報で順番に説明します。ご祝儀や仕送りで迷っている方は、上から読めば窓口で困りません。

  1. 現金を郵便で送る方法は現金書留だけって本当?
    1. 郵便法第17条で現金の普通郵便送付が禁止されている理由とは?
    2. 現金書留とは?一般書留・簡易書留との違い
    3. レターパック・宅配便・ゆうパックで現金を送れない理由とは?
  2. 現金書留の料金はいくら?
    1. 料金の計算式(基本料金+加算料金480円+超過加算)
    2. 金額別の料金早見表(1万円〜50万円)
    3. 2024年10月の郵便料金改定で変わった点と変わらなかった点
  3. 現金書留の専用封筒はどこで買える?
    1. 郵便局窓口でのみ販売される理由と価格
    2. 封筒サイズ2種類の違いとご祝儀袋を入れる場合の選び方
    3. コンビニ・文房具店で買えないときの対処法
  4. 現金書留の封筒の書き方は?
    1. 表面(宛先・差出人)の記入例
    2. 損害要償額の書き方と補償額が変わる仕組み
    3. 封緘(のり付け・割印)の正しい手順
  5. 現金書留はどうやって出す?
    1. 郵便局窓口での申込みから受領証の受け取りまでの流れ
    2. ポスト投函・コンビニ発送ができない理由とは?
    3. 追跡番号で配達状況を確認する方法
  6. 現金書留に手紙や商品券は同封できる?
    1. 手紙・メッセージカードを同封するときの注意点
    2. 商品券・金券・小切手は現金書留で送れる?
    3. 送れないもの・分けて送るべきもの
  7. 現金書留はいつ届く?土日祝日も配達される?
    1. 差出から到着までの日数の目安
    2. 土日祝日の配達可否と日付指定の可否
    3. 速達を付けた場合の料金と到着日数
  8. 現金書留を受け取る側は何をすればいい?
    1. 対面配達の流れと受け取り時に必要なもの
    2. 不在時の不在票からの再配達・郵便局窓口受け取り
    3. 家族や代理人が受け取れる条件
  9. 現金書留が届かない・紛失したときの補償は?
    1. 補償の上限額と請求手続きの流れ
    2. 損害要償額を低く書いた場合の補償額
    3. 相手に届いていないときの問い合わせ先
  10. 現金書留以外で郵便局からお金を送る方法とは?
    1. 普通為替・定額小為替の手数料と使いどころ
    2. ゆうちょ口座への電信振替・送金
    3. 現金書留・郵便為替・口座送金の比較表
  11. 海外へ現金を郵便で送ることはできる?
    1. 国際郵便で現金を送れない理由とは?
    2. 海外送金の代替手段(ゆうちょ国際送金・銀行・送金サービス)
    3. 海外在住の家族へお金を渡すときの選び方
  12. シーン別|どの方法で送るのが正解?
    1. ご祝儀・香典を郵送する場合
    2. 離れて暮らす家族への仕送り・返金
    3. フリマ・個人間取引で現金払いを求められた場合
  13. 現金を郵便で送るときに失敗しやすい点とは?
    1. 普通郵便で送ってしまった場合のリスクと対処
    2. 封筒の記入漏れ・封緘不備で受付されないケース
    3. 金額の申告漏れで補償が受けられないケース
  14. 現金を郵便で送ることに関するよくある質問
    1. 現金書留に上限はある?50万円を超える場合はどうする?
    2. 現金書留の料金は送る金額によって変わる?
    3. 現金書留は本人以外でも差し出せる?
    4. 現金書留の封筒に手紙を入れても料金は変わらない?
    5. 現金書留を出した後にキャンセルはできる?
  15. まとめ
    1. 参考文献

現金を郵便で送る方法は現金書留だけって本当?

本当です。現金を郵便で送る方法は現金書留の1種類だけです。普通郵便もレターパックも使えません。理由は「郵便局のおすすめ」ではなく、法律で決まっているからです。まずはその根拠から確認します。

郵便法第17条で現金の普通郵便送付が禁止されている理由とは?

郵便法第17条には、現金を郵便で送るときは書留にしなければならないと書かれています。普通郵便で現金を送ることは、法律違反です。違反した場合には30万円以下の罰金が定められています。

なぜここまで厳しいのでしょうか。普通郵便は追跡も補償もありません。途中で抜き取られても、誰も気づけない仕組みです。だからこそ、現金だけは記録が残る書留に限定されています。「バレなければいい」ではなく、そもそも差し出してはいけないものだと覚えておいてください。

現金書留とは?一般書留・簡易書留との違い

書留には3つの種類があります。それぞれ送れるものと補償額が違います。

種類 送れるもの 補償の上限 主な用途
現金書留 現金(手紙の同封は可) 50万円 ご祝儀・香典・仕送り
一般書留 商品券・小切手・貴重品 500万円 金券・有価証券
簡易書留 書類など 5万円 契約書・重要書類

現金を入れられるのは現金書留だけです。一般書留や簡易書留に現金を入れると、それも郵便法違反になります。「書留ならどれでもいい」と思っていた方は、ここで区別しておきましょう。

レターパック・宅配便・ゆうパックで現金を送れない理由とは?

レターパックは追跡ができます。それでも現金は入れられません。レターパックは「書留」ではないからです。郵便法第17条の対象になります。

宅配便やゆうパックも同じです。こちらは郵便ではなく荷物なので、各社の約款で現金は引き受け不可と定められています。追跡ができるかどうかと、現金を入れていいかどうかは別の話です。「補償付きなら大丈夫」という判断は通用しません。

現金書留の料金はいくら?

現金書留の料金は、送る金額によって少しずつ変わります。1万円なら590円、50万円なら1,668円です。仕組みは足し算だけなので、一度理解すれば自分で計算できます。ここでは計算式と早見表を示します。

料金の計算式(基本料金+加算料金480円+超過加算)

料金は3つの要素でできています。

  • 基本料金:定形郵便110円(50g以内)
  • 加算料金:現金書留の基本480円(1万円まで補償)
  • 超過加算:1万円を超えると5,000円ごとに11円

1万円を送る場合は110円+480円で590円です。3万円なら超過分が2万円なので、11円×4回で44円が上乗せされます。合計は634円です。「金額が増えるほど高くなるが、上がり幅は小さい」のが現金書留の特徴です。

封筒が重くなり50gを超えると、基本料金が定形外の料金に変わります。紙幣だけなら50gを超えることはまずありません。

金額別の料金早見表(1万円〜50万円)

代表的な金額で計算した結果をまとめます。専用封筒代21円は含んでいません。

送る金額 加算料金 合計(定形郵便の場合)
1万円 480円 590円
3万円 524円 634円
5万円 568円 678円
10万円 678円 788円
20万円 898円 1,008円
30万円 1,118円 1,228円
50万円 1,558円 1,668円

ご祝儀の相場である3万円でも、送料は634円です。振込手数料と大きな差はないことが分かります。50万円が1通で送れる上限です。それ以上は複数の封筒に分けて出します。

2024年10月の郵便料金改定で変わった点と変わらなかった点

2024年10月1日に郵便料金が改定されました。定形郵便は84円から110円に上がっています。現金書留はこの基本料金を含むため、総額も26円上がりました。

一方で、加算料金の480円と、5,000円ごとの11円は変わっていません。上限の50万円も同じです。古い記事にある「1万円で564円」は改定前の金額です。窓口で慌てないよう、今の料金は590円と覚えておいてください。この金額は2026年8月時点で有効です。

現金書留の専用封筒はどこで買える?

現金書留は、専用の封筒でなければ受け付けてもらえません。市販の封筒は使えません。買える場所は限られているので、事前に知っておくと二度手間を防げます。

郵便局窓口でのみ販売される理由と価格

専用封筒は郵便局の窓口で買います。価格は1枚21円です。コンビニでは売っていません。

なぜ窓口限定なのでしょうか。専用封筒は厚紙製で、封をした部分に割印を押す欄があります。開封された跡がすぐ分かる構造になっているためです。封筒を買う時点で、すでに補償の仕組みが始まっています。窓口では「現金書留の封筒をください」と伝えれば出してもらえます。

封筒サイズ2種類の違いとご祝儀袋を入れる場合の選び方

封筒には2つのサイズがあります。価格はどちらも21円です。

サイズ 寸法 向いている用途
定形サイズ 119mm×197mm 紙幣を折らずに送る
大型サイズ 142mm×215mm ご祝儀袋・香典袋ごと送る

ご祝儀袋や香典袋を入れるなら、大型サイズを選んでください。定形サイズには入りません。紙幣だけを送るなら定形サイズで十分です。迷ったら窓口で「のし袋を入れます」と伝えると、適したほうを出してもらえます。

コンビニ・文房具店で買えないときの対処法

急いでいるときに限って郵便局が閉まっている。そんな場面はよくあります。それでも代用はできません。専用封筒がなければ現金書留は出せないからです。

対処法は2つあります。1つは、ゆうゆう窓口のある郵便局を探すことです。大きな郵便局は夜間や土日も窓口が開いています。もう1つは、次に郵便局へ行ったときに封筒を数枚買っておくことです。封筒だけを先に買って、家で書いて後日出す方法は認められています。

現金書留の封筒の書き方は?

封筒が手に入ったら、記入と封緘です。書く欄は多くありません。ただし1か所だけ、補償額に直結する欄があります。ここを間違えると、万一のときに損をします。

表面(宛先・差出人)の記入例

表面には、受取人の郵便番号・住所・氏名を書きます。裏面には差出人の情報を書きます。普通の手紙と同じです。

ポイントは住所を省略しないことです。建物名や部屋番号まで書きます。現金書留は対面で手渡しされるため、配達員が迷うと持ち戻りになります。電話番号の記入欄があれば必ず埋めてください。配達時に連絡が取れると、再配達の手間が減ります。

損害要償額の書き方と補償額が変わる仕組み

封筒には「損害要償額」を書く欄があります。ここに、入れた現金の額を書きます。3万円を入れたら「30,000」です。

この欄が補償額の上限になります。空欄のままだと、補償は1万円までしか受けられません。実際に入れた金額より少なく書くと、その分しか戻ってきません。逆に、多く書いても入れた額以上は補償されません。入れた金額と同じ額を正確に書く、これだけ守れば問題ありません。

封緘(のり付け・割印)の正しい手順

現金を入れたら、封をします。手順は次の通りです。

  1. 封筒の口を、のりでしっかり閉じる
  2. 封じ目にある印の欄に、印鑑を押すか署名する
  3. 印は封じ目をまたぐように押す

割印は、開封されたかどうかを見分けるためのものです。印鑑がなければサインでも構いません。セロハンテープでの封は避けてください。剥がした跡が分かりにくく、窓口で貼り直しを求められることがあります。

現金書留はどうやって出す?

封筒の準備ができたら、郵便局へ持ち込みます。出し方は普通郵便と違います。ポストには入れられません。窓口での流れを知っておくと、5分ほどで手続きが終わります。

郵便局窓口での申込みから受領証の受け取りまでの流れ

窓口では、封筒をそのまま渡します。局員が金額を確認し、重さを量って料金を計算します。

その場で料金を支払うと、受領証(お問い合わせ番号が書かれた控え)を渡されます。この受領証は、相手に届くまで捨てないでください。追跡にも、万一の補償請求にも必要です。財布ではなく、わかる場所に保管するのがおすすめです。

ポスト投函・コンビニ発送ができない理由とは?

現金書留をポストに入れると、書留として扱われません。引き受けの記録が残らないからです。追跡も補償も付きません。

コンビニも同じです。コンビニで扱えるのは切手の販売や一部の荷物だけで、書留の引き受けはできません。現金書留は「窓口で局員が受け付けた」記録があって初めて成立します。集荷を頼む方法もありますが、個人の場合は窓口に行くほうが確実です。

追跡番号で配達状況を確認する方法

受領証には11桁のお問い合わせ番号が書かれています。この番号を日本郵便の追跡サービスに入力すると、配達状況が分かります。

表示される状態は「引受」「到着」「お届け先にお届け済み」などです。「お届け済み」になったら相手が受け取った証拠です。相手に「届いた?」と聞く前に、自分で確認できます。相手が不在だった場合は「ご不在のため持ち戻り」と出ます。

現金書留に手紙や商品券は同封できる?

現金だけでなく、メッセージも一緒に送りたい。ご祝儀の代わりに商品券を送りたい。そんな要望はよくあります。同封できるものと、できないものを整理します。

手紙・メッセージカードを同封するときの注意点

手紙やカードは同封できます。料金も変わりません。ご祝儀袋に添える一筆箋も問題ありません。

気をつけたいのは重さです。便箋を何枚も入れると50gを超えることがあります。50gを超えると基本料金が定形外の140円に上がります。便箋1〜2枚なら気にする必要はありません。分厚いカードや写真を入れるときだけ、窓口で重さを確認してもらいましょう。

商品券・金券・小切手は現金書留で送れる?

商品券や金券は、現金書留では送れません。現金書留に入れられるのは現金だけです。商品券を送るなら一般書留を使います。

小切手や有価証券も同じく一般書留です。現金と商品券を一緒に送りたい場合は、2通に分けます。現金書留に商品券を同封すると、窓口で引き受けを断られます。先に知っておけば、封をやり直す手間を避けられます。

送れないもの・分けて送るべきもの

現金書留で送れないものをまとめます。

品目 送れるか 代わりの方法
商品券・ギフト券 送れない 一般書留
小切手・株券 送れない 一般書留
貴金属・宝石 送れない 一般書留
外国の紙幣 送れない 銀行・送金サービス

現金以外の貴重品は一般書留、というルールで覚えておけば迷いません。外国紙幣は現金書留でも一般書留でも送れない点に注意してください。

現金書留はいつ届く?土日祝日も配達される?

ご祝儀や香典は、届く日が重要です。式に間に合うのか、土日は配達されるのか。ここでは到着までの日数と、日程を調整する方法を説明します。

差出から到着までの日数の目安

現金書留は、差出の翌日から翌々日に届くのが一般的です。同じ都道府県内なら翌日、遠方なら翌々日が目安です。

普通郵便は2024年の改定以降、届くまでに3日以上かかることが増えました。現金書留は普通郵便より早く届きます。書留は優先的に運ばれるためです。離島や山間部はさらに1〜2日かかることがあります。

土日祝日の配達可否と日付指定の可否

現金書留は土日祝日も配達されます。普通郵便の土曜配達は廃止されましたが、書留は対象外です。

届く日を指定したい場合は、配達日指定のオプションを付けられます。有料ですが、式の前日に届くよう調整できます。土日の指定は平日より料金が高くなります。「早すぎても困る」ご祝儀は、日付指定を使うと相手に気を遣わせません。

速達を付けた場合の料金と到着日数

急ぐときは速達を付けられます。速達料金は250gまで300円です。現金書留の料金に上乗せされます。

速達にすると、翌日配達の範囲が広がります。午前中に出せば、遠方でも翌日に届く可能性が高くなります。急ぎでなければ速達は不要です。もともと書留は早いので、300円の価値があるのは「明日までに必要」な場面だけです。

現金書留を受け取る側は何をすればいい?

送る側の準備が整っても、受け取り方を知らない相手が戸惑うことがあります。現金書留は郵便受けに入りません。相手に伝えておくと親切な内容をまとめます。

対面配達の流れと受け取り時に必要なもの

現金書留は配達員が手渡しします。受け取るときは、印鑑かサインが必要です。本人確認書類は求められません。

配達員は封筒を渡して受領のサインをもらい、それで完了です。受け取り側に料金はかかりません。送る側が全額を支払う仕組みです。「着払いになるのでは」と心配する必要はありません。

不在時の不在票からの再配達・郵便局窓口受け取り

不在だった場合は、郵便受けに不在票が入ります。再配達は電話・ネット・二次元コードから申し込めます。

郵便局の窓口で受け取ることもできます。この場合は本人確認書類と印鑑を持参します。郵便局での保管期限は7日間です。期限を過ぎると差出人に返送されます。送る側は「不在票が入ったら7日以内に」と一言添えると安心です。

家族や代理人が受け取れる条件

配達時は、同居の家族でも受け取れます。本人が仕事で不在でも、家族がサインをすれば完了です。

郵便局の窓口で代理人が受け取る場合は条件が変わります。同居の家族なら本人確認書類があれば受け取れます。別居の家族や友人は委任状が必要です。一人暮らしの相手に送るときは、配達日指定で在宅日に合わせると確実です。

現金書留が届かない・紛失したときの補償は?

現金書留を選ぶ最大の理由は補償です。それでも「本当に戻ってくるのか」は気になります。補償の条件と、届かないときの動き方を確認します。

補償の上限額と請求手続きの流れ

補償は、封筒に書いた損害要償額が上限です。最高は50万円です。紛失や盗難、破損があった場合に請求できます。

手続きは、差出郵便局か最寄りの郵便局に受領証を持って申し出ます。日本郵便が配達記録を調査し、事故と認められれば支払われます。受領証がないと請求できません。届いたことを確認するまで受領証を保管する理由はここにあります。

損害要償額を低く書いた場合の補償額

5万円を入れて、損害要償額に3万円と書いたとします。この場合の補償は3万円までです。差額の2万円は戻りません。

節約のつもりで低く書く方がいます。5万円と3万円の料金差は44円です。44円を惜しんで2万円の補償を失うのは割に合いません。入れた額をそのまま書く、これが一番安全です。

相手に届いていないときの問い合わせ先

相手から「届いていない」と連絡があったら、まず追跡番号で状況を確認します。「持ち戻り」なら不在だっただけです。

追跡で「お届け済み」なのに届いていない場合や、数日たっても更新されない場合は、差出郵便局に問い合わせます。日本郵便のお客様サービス相談センターでも受け付けています。問い合わせには受領証の番号が必要です。

現金書留以外で郵便局からお金を送る方法とは?

「現金そのもの」を送る必要がなければ、郵便局には別の手段もあります。相手の口座を知っているか、相手が受け取りに行けるかで選び方が変わります。3つの方法を比べます。

普通為替・定額小為替の手数料と使いどころ

郵便為替は、現金の代わりに証書を送る方法です。受け取った人が郵便局で現金に換えます。証書は普通郵便で送れます。

種類 送れる額 手数料
定額小為替 50円〜1,000円の12種類 1枚200円
普通為替 1枚500万円まで 5万円未満550円、5万円以上770円

定額小為替は、戸籍謄本の請求など役所への少額支払いで使われます。普通為替は現金書留より手数料が高いため、個人間ではあまり選ばれません。為替は相手が郵便局へ行く手間がかかります。高齢の方に送るときは負担になる点を考えてください。

ゆうちょ口座への電信振替・送金

相手がゆうちょ口座を持っているなら、電信振替が使えます。ゆうちょ口座同士の送金で、ATMやゆうちょダイレクトから手続きできます。

手数料は無料から数百円程度です。現金書留より安く、即日で相手の口座に入ります。相手の記号・番号を教えてもらう必要がある点だけが条件です。口座を知っている相手なら、送金が最も安くて早い方法です。

現金書留・郵便為替・口座送金の比較表

3つの方法を並べます。

方法 手数料の目安 相手に必要なこと 向いている場面
現金書留 590円〜 在宅して受け取る ご祝儀・香典・口座を知らない相手
郵便為替 200円〜770円 郵便局で換金 役所への支払い
ゆうちょ送金 無料〜数百円 口座番号を教える 仕送り・返金

「現金を手渡ししたい気持ちがあるか」で分けると選びやすくなります。祝い事は現金書留、日常のやり取りは送金、という使い分けが定着しています。

海外へ現金を郵便で送ることはできる?

海外に住む家族へお金を送りたい。この場合、現金書留は使えません。国際郵便に現金を入れることは禁止されています。代わりの方法を確認します。

国際郵便で現金を送れない理由とは?

万国郵便条約により、国際郵便への現金の封入は禁止されています。日本郵便の国際郵便でも、現金は「送れないもの」に指定されています。

見つかった場合は返送や没収の対象です。国際書留やEMSを使っても、現金は送れません。紙幣を手紙に忍ばせる行為は、税関で止まるリスクがあります。国内と海外で、ルールが根本から違うと理解してください。

海外送金の代替手段(ゆうちょ国際送金・銀行・送金サービス)

海外へお金を送る方法は3つに分かれます。

  • ゆうちょ銀行の国際送金:窓口またはゆうちょダイレクトから相手の口座へ送金
  • 銀行の海外送金:メガバンクなどの窓口やネットバンキング
  • オンライン送金サービス:スマホから手続きし、手数料が比較的安い

ゆうちょ銀行と銀行は、本人確認とマイナンバーの届け出が必要です。少額なら送金サービスのほうが手数料を抑えられることが多くなっています。相手の国と受け取り口座の種類で、使える手段が変わります。

海外在住の家族へお金を渡すときの選び方

留学中の子どもや海外赴任中の家族に送る場合、定期的な送金になることが多いはずです。毎回の手数料と為替レートが積み重なります。

初回は銀行や郵便局で相談し、2回目以降はオンライン送金サービスに切り替える方が増えています。相手の現地口座を先に作っておくと選択肢が広がります。「現金を送りたい」ではなく「相手が現地で使えるお金にしたい」と考えると、方法が見えてきます。

シーン別|どの方法で送るのが正解?

ここまでの内容を、実際の場面に当てはめます。同じ「お金を送る」でも、相手との関係や目的で最適な方法は変わります。3つの代表的な場面で整理します。

ご祝儀・香典を郵送する場合

式に出席できないときは、現金書留が定番です。ご祝儀袋や香典袋ごと大型サイズの封筒に入れて送ります。

香典は、葬儀の翌日以降に喪主の自宅へ送るのが一般的です。斎場に送っても受け取れないことがあります。ご祝儀は式の1週間前から前日までに届くよう日付指定を使います。お悔やみや祝福の手紙を同封すると、現金だけを送るより気持ちが伝わります。

離れて暮らす家族への仕送り・返金

毎月の仕送りなら、口座送金が向いています。手数料が安く、相手も受け取りに時間を取られません。

ただし、高齢の親が口座管理に不慣れな場合は事情が変わります。現金書留なら、封筒を開けるだけで使えるからです。相手がお金をどう使うかまで考えて方法を選びます。立て替えてもらった代金の返金は、口座送金かスマホ送金で済ませる方が多くなっています。

フリマ・個人間取引で現金払いを求められた場合

フリマアプリの取引で「現金書留で払ってほしい」と言われた場合は注意が必要です。アプリの決済を通さない取引は、規約違反になることがほとんどです。

現金書留は届いた記録は残りますが、相手が商品を送らなかった場合の保証はありません。面識のない相手への現金送付は、詐欺の入口になりやすい取引です。アプリ内決済か、対面での受け渡しを選ぶのが安全です。

現金を郵便で送るときに失敗しやすい点とは?

現金書留の手順は難しくありません。それでも、知らずに損をする場面はあります。実際に起こりやすい失敗を3つ挙げます。事前に読んでおけば防げるものばかりです。

普通郵便で送ってしまった場合のリスクと対処

知らずに普通郵便で現金を出してしまった場合、まず追跡はできません。届くかどうかは運任せになります。

まだ配達されていなければ、取戻し請求という手続きで差出人に戻せます。差出郵便局に受領証か本人確認書類を持って申し出ます。気づいた時点で郵便局に連絡すれば、止められる可能性があります。届いてしまった後は、相手に確認して無事を祈るしかありません。

封筒の記入漏れ・封緘不備で受付されないケース

窓口で多いのは、損害要償額の空欄と、封の不備です。空欄のまま出そうとすると、局員から記入を求められます。

のり付けが甘い、割印がない、セロハンテープで留めてある。こうした状態も貼り直しになります。封筒に現金を入れる前に、書く欄をすべて埋めておくと窓口で慌てません。封は「のり」、印は「封じ目をまたいで」の2点を守れば通ります。

金額の申告漏れで補償が受けられないケース

損害要償額を書かずに出した場合、補償は1万円までです。10万円を入れていても、紛失時に戻るのは1万円です。

受付時に局員が確認してくれることが多いものの、最終的な責任は差出人にあります。「入れた金額を書く」という1行を省くだけで、補償のほとんどを失います。封筒に現金を入れたら、その場で金額欄を埋める習慣をつけてください。

現金を郵便で送ることに関するよくある質問

窓口や電話で多く寄せられる質問をまとめました。本文で触れた内容の補足も含みます。手続き前の最終確認に使ってください。

現金書留に上限はある?50万円を超える場合はどうする?

1通で送れる上限は50万円です。損害要償額も50万円までしか書けません。

50万円を超える場合は、複数の封筒に分けて送ります。100万円なら50万円ずつ2通です。それぞれに損害要償額を記入し、別々に受領証を受け取ります。高額になるほど、口座送金のほうが手数料は安くなります。

現金書留の料金は送る金額によって変わる?

変わります。1万円までは加算料金480円、それを超えると5,000円ごとに11円上がります。

ただし上がり幅は小さく、1万円と10万円の差は198円です。基本料金110円は金額に関係なく同じです。金額より、封筒の重さが50gを超えるかどうかのほうが料金に影響します。

現金書留は本人以外でも差し出せる?

差し出せます。家族や知人に頼んで窓口に持って行ってもらえます。本人確認は不要です。

差出人欄には、実際に送る人の名前を書きます。受領証を受け取った人が、送り主に渡すことだけ忘れないでください。補償請求のときに必要になります。

現金書留の封筒に手紙を入れても料金は変わらない?

変わりません。手紙やカードの同封は認められており、追加料金もありません。

重さが50gを超えた場合だけ、基本料金が定形外の140円に上がります。便箋数枚と紙幣なら50g以内に収まります。厚いカードや小物を入れるときは、窓口で重さを確認してもらうと安心です。

現金書留を出した後にキャンセルはできる?

できます。取戻し請求という手続きです。差出郵便局に受領証を持って申し出ます。

差出郵便局にまだある場合は無料です。配達を担当する郵便局へ回った後は、手数料がかかります。相手に配達されてしまった後は取り戻せません。気づいたらすぐ郵便局へ連絡する、これが唯一の対処法です。

まとめ

現金を郵便で送る方法は現金書留だけです。料金は1万円で590円、専用封筒は郵便局の窓口で21円で買います。損害要償額を正確に書き、のりで封をして割印を押し、窓口から差し出す。受領証は相手に届くまで保管する。守るべきことはこの5つに集約されます。

現金書留を使う場面は、ご祝儀や香典など「現金で渡す意味がある」ときに絞られてきています。日常の仕送りや返金は口座送金やスマホ送金が中心です。相手の年齢や口座の有無、届くまでの日数を考えて、手段を選び分けてください。今日できる一歩は、次に郵便局へ行ったときに専用封筒を2枚買っておくことです。それだけで、急な弔事や祝い事にも当日中に対応できます。料金は2026年8月時点のものです。窓口へ行く前に、日本郵便の公式サイトで最新の金額を確認してください。

参考文献

  • 「現金書留」-「日本郵便」
  • 「書留・特定記録の料金」-「日本郵便」
  • 「郵便料金一覧(2024年10月1日改定)」-「日本郵便」
  • 「現金書留封筒の使い方」-「日本郵便」
  • 「国際郵便として送れないもの」-「日本郵便」
  • 「普通為替・定額小為替」-「ゆうちょ銀行」
  • 「ゆうちょ銀行 送金サービス一覧」-「ゆうちょ銀行」
  • 「郵便法 第十七条(現金及び貴重品の郵便物の取扱い)」-「e-Gov法令検索」
  • 「消費者トラブルFAQ 現金送付」-「国民生活センター」