国や自治体には、申請すればもらえるお金が数多くあります。出産や子育て、住まい、医療、介護まで、生活の節目ごとに給付金や手当が用意されています。ただし、待っているだけでは受け取れません。役所に申請すればもらえるお金の多くは、自分から動いた人だけが受け取れる仕組みだからです。
この記事では、2026年時点で利用できる給付金・手当を一覧で整理しました。金額、条件、申請先をセットで確認できます。あわせて、自分が対象かどうかを調べる方法や、期限切れを防ぐコツも解説します。情報は2026年7月時点のものです。
役所に申請すればもらえるお金とは?知らないと損する理由
給付金や手当は、条件を満たせば誰でも受け取れるお金です。ところが、受け取れるはずの人が受け取っていないケースが少なくありません。まずは、その理由から確認していきます。仕組みを知ることが、取りこぼしを防ぐ第一歩になります。
給付金・手当は「申請主義」という仕組み
日本の給付制度は、原則として申請主義で運用されています。条件を満たしていても、申請しなければ1円も支給されません。役所が自動で振り込んでくれるわけではないのです。
例外的に、申請不要で適用される支援もあります。電気・ガス料金の値引きなどが代表例です。ただし、これは少数派です。手当・給付金の大半は、申請書の提出が受給の条件になっています。この前提を知っているかどうかで、家計に入るお金は大きく変わります。
案内が届かないまま期限切れになるケースとは?
「対象者には通知が来るはず」と思っていませんか。実際には、個別の案内が届かない制度が多くあります。役所はあなたの家族構成や医療費をすべて把握しているわけではないからです。
たとえば、家族が亡くなったときの葬祭費は、遺族が申請しない限り支給されません。介護のための住宅改修費も同じです。案内を待っているうちに申請期限が過ぎてしまう。これが最も多い損のパターンです。知らなかったという理由では、期限は延びません。
2026年時点の支援制度の全体像
2026年7月時点で、国が全国民に一律で配る給付金はありません。児童手当に2万円を上乗せする物価高対応子育て応援手当も、多くの自治体で受付を終えています。現在の支援は、条件に応じた制度が中心です。
大きく分けると、支援は3つの層で構成されています。国の制度、都道府県の制度、市区町村の独自制度です。同じ「子育て支援」でも、住む場所によって使える制度が変わります。だからこそ、まず国の基本制度を押さえること。そのうえで自治体の情報を確認する。この順番が効率的です。
【一覧】役所に申請すればもらえるお金10選(2026年版)
ここからは、2026年に申請できる代表的な給付金・手当を10個紹介します。まずは一覧表で全体を眺めてください。そのあと、1つずつ金額と条件を確認していきます。自分や家族に当てはまるものがないか、チェックしながら読み進めてみてください。
| 制度名 | 主な対象 | 金額の目安 |
|---|---|---|
| 出産育児一時金 | 出産した人 | 原則50万円 |
| 妊婦のための支援給付 | 妊娠した人 | 計10万円相当 |
| 児童手当 | 高校生年代までの子を育てる人 | 月1万〜3万円 |
| 児童扶養手当 | ひとり親家庭 | 月最大4万円台 |
| 子ども医療費助成 | 子育て世帯 | 医療費の自己負担分 |
| 住居確保給付金 | 離職等で家賃に困る人 | 家賃相当額 |
| 高額療養費 | 医療費が高額になった人 | 限度額超過分 |
| 結婚新生活支援事業 | 新婚世帯 | 上限原則60万円 |
| 介護保険の住宅改修費 | 要介護・要支援認定者 | 上限20万円の7〜9割 |
| 葬祭費・埋葬料 | 亡くなった人の遺族 | 3万〜7万円程度 |
1. 出産育児一時金(原則50万円)
出産したとき、健康保険から支給されるお金です。金額は原則として子ども1人につき50万円です。2023年4月に42万円から引き上げられました。双子なら2人分が支給されます。
多くの場合、直接支払制度が使えます。保険から病院へ直接支払われる仕組みです。まとまった出産費用を事前に用意しなくてよいのが利点です。出産費用が50万円未満だった場合は、差額を申請すれば受け取れます。この差額申請を忘れる人が意外と多いので注意してください。国民健康保険の人は市区町村、会社員は勤務先の健康保険が窓口です。
2. 妊婦のための支援給付(旧・出産子育て応援給付金)
妊娠期から使える給付です。以前は出産・子育て応援給付金と呼ばれていました。2025年度から法律に基づく制度になり、名称が変わっています。
金額は妊娠届出時に5万円、出産後に子ども1人あたり5万円相当が基本です。あわせて10万円相当になります。現金かクーポンかは自治体によって異なります。申請の起点は、市区町村への妊娠届です。妊娠届を出すときに、保健師との面談とセットで案内される流れが一般的です。面談を受けないと給付につながらない場合があるため、案内には必ず応じましょう。
3. 児童手当(高校生年代まで・第3子は月3万円)
子育て世帯の柱となる手当です。2024年10月分から制度が大きく変わりました。所得制限が撤廃され、支給対象は高校生年代(18歳の年度末)まで広がっています。
金額は次のとおりです。
| 子どもの区分 | 月額 |
|---|---|
| 3歳未満 | 15,000円 |
| 3歳〜高校生年代 | 10,000円 |
| 第3子以降 | 30,000円 |
支給は偶数月の年6回です。ここで注意したいのが手続きです。児童手当は出生や転入のたびに申請が必要です。申請が遅れた月の分は、原則さかのぼって受け取れません。出生日の翌日から15日以内の申請を目安にしてください。
4. 児童扶養手当(ひとり親家庭向け)
母子家庭・父子家庭を支える手当です。児童手当とは別に受け取れます。所得に応じて全部支給と一部支給に分かれます。全部支給の場合、子ども1人で月4万円台が目安です。2人目以降には加算があります。
対象は、18歳の年度末までの子どもを育てるひとり親です。所得制限があるため、収入によっては一部支給や支給停止になります。離婚が成立したら、できるだけ早く市区町村の窓口で申請してください。申請した月の翌月分からしか支給されないためです。あわせて、ひとり親家庭向けの医療費助成や奨学金制度も同じ窓口で確認できます。
5. 子ども医療費助成(自治体による医療費補助)
子どもの医療費を自治体が補助する制度です。通院や入院の自己負担分が、無料または少額になります。対象年齢や自己負担額は自治体ごとに異なります。高校生年代まで無料にする自治体が増えている一方、1回数百円の負担を残す自治体もあります。
利用には、医療証の交付申請が必要です。出生や転入の際に、市区町村の窓口で手続きします。転入したときは、前の自治体の医療証は使えません。手続きを忘れると、いったん全額を立て替えることになります。引越しのタイミングでは、児童手当とセットで申請するのが確実です。
6. 住居確保給付金(家賃相当額の支給)
離職や収入減少で家賃の支払いに困ったとき、家賃相当額が支給される制度です。支給は貸主や不動産会社へ直接行われます。期間は原則3か月、最長で9か月まで延長できます。
対象になるのは、収入や資産が一定額以下の人です。基準額は市区町村によって異なります。窓口は、市区町村の自立相談支援機関です。家賃を滞納する前に相談することが重要です。滞納が積み重なってからでは、選択肢が狭まります。求職活動などの要件もあるため、まずは相談から始めてください。
7. 高額療養費制度(医療費の自己負担軽減)
1か月の医療費の自己負担が上限額を超えたとき、超えた分が払い戻される制度です。上限額は年齢と所得で決まります。たとえば70歳未満の一般的な所得の人なら、月およそ9万円弱が上限の目安です。
事前にマイナ保険証や限度額適用認定証を使えば、窓口での支払いを上限額までに抑えられます。国民健康保険の人は市区町村が窓口です。ここで知っておきたい点があります。払い戻しの申請には時効があり、診療月の翌月1日から2年で権利が消えます。過去の医療費も、2年以内なら申請できるということです。心当たりがあれば確認してみてください。
8. 結婚新生活支援事業(新婚世帯の住居・引越し費用補助)
結婚に伴う新生活の費用を補助する制度です。対象は、住宅の取得費や家賃、引越し費用などです。補助の上限は原則60万円で、29歳以下の世帯にはより手厚い設定があります。
ただし、この事業はすべての市区町村で実施されているわけではありません。国の交付金を使って、実施を選んだ自治体だけが行っています。年齢や所得の要件も自治体ごとに定められています。結婚を決めたら、婚姻届を出す前に自治体の実施状況を調べてください。申請期間が年度で区切られているため、タイミングを逃すと使えないことがあります。
9. 介護保険の住宅改修費支給(上限20万円の7〜9割)
要介護・要支援の認定を受けた家族がいる場合、自宅の改修費用が補助されます。手すりの設置、段差の解消、扉の取り替えなどが対象です。支給限度基準額は20万円で、所得に応じてその7〜9割が支給されます。
この制度で最も重要なのは手続きの順番です。工事の前に市区町村への事前申請が必要です。先に工事をすると支給されません。ケアマネジャーに相談し、理由書を作成してもらってから申請する流れになります。介護が始まったら、住まいの改修を検討する前に、必ずケアマネジャーと市区町村に確認してください。
10. 葬祭費・埋葬料(家族が亡くなったとき)
家族が亡くなったとき、葬儀を行った人に支給されるお金です。国民健康保険や後期高齢者医療制度の加入者が亡くなった場合は葬祭費と呼ばれます。金額は自治体により3万〜7万円程度です。会社員などの健康保険では埋葬料として5万円が支給されます。
申請先は、故人が加入していた保険の窓口です。国保なら市区町村になります。申請期限は葬儀の翌日から2年です。葬儀の直後は手続きが集中し、後回しになりがちです。死亡に関する手続きの一覧を市区町村でもらい、チェックしながら進めると漏れを防げます。
2026年に変わった制度・変わる予定の制度とは?
給付制度は毎年のように見直されています。古い情報のまま動くと、金額や条件を勘違いする原因になります。ここでは、2026年時点で押さえておきたい変更点を3つに絞って整理します。実施済みの変更と、これからの予定を分けて確認しましょう。
児童手当拡充後の現在の支給内容
児童手当の拡充は、2024年10月分からすでに実施されています。変わった点は4つです。所得制限の撤廃、高校生年代までの対象拡大、第3子以降の月3万円への倍増、偶数月の年6回支給です。
注意したいのは、第3子のカウント方法です。22歳の年度末までの子を第1子として数えます。大学生年代の兄や姉がいる家庭では、下の子が第3子扱いになる場合があります。ただし、大学生年代の子を数に入れるには届出が必要です。心当たりのある家庭は、市区町村に確認してみてください。
高額療養費の自己負担限度額はどう変わる予定?
高額療養費については、自己負担限度額の見直しが議論されてきました。2026年8月に限度額の改定が予定されています。改定されると、所得区分によっては月々の負担上限が変わります。
これから治療を続ける人にとっては、家計の計画に直結する話です。改定の内容は、加入している保険者への確認が確実です。国民健康保険なら市区町村、会社員なら健康保険組合や協会けんぽに問い合わせてください。医療費が続く見込みがある人は、限度額適用認定証の更新時期もあわせて確認しておくと安心です。
子ども・子育て支援金の徴収開始で何が変わる?
2026年4月から、子ども・子育て支援金の徴収が始まりました。児童手当の拡充や育児休業給付の充実などの財源にあてる仕組みです。医療保険料に上乗せする形で、2026年度は被用者保険で一律0.23%(労使折半)が徴収されています。
給与明細の控除が少し増えたと感じた人は、これが理由かもしれません。子どもの有無に関係なく、医療保険の加入者全員が対象です。支援金率は2028年度にかけて段階的に引き上げられる予定です。負担が増える分、児童手当などの給付を確実に受け取ることが、家計にとっていっそう大切になります。
自分が対象の給付金を調べる方法とは?
制度の一覧を眺めるだけでは、自分が対象かどうか判断しきれないことがあります。所得や家族構成など、条件が細かいためです。ここでは、自分で調べるための具体的な手段を3つ紹介します。どれも今日から使える方法です。
マイナポータルで自分の情報を確認する手順
マイナポータルは、マイナンバーカードでログインする行政サービスのサイトです。「わたしの情報」の機能を使うと、自分の所得情報、健康保険の加入状況、年金の見込み額などをまとめて確認できます。
給付金の条件には、所得や保険の加入状況が関わるものが多くあります。自分の情報を正確に把握しておくと、対象かどうかの判断が一気に早くなります。一部の手当は、マイナポータル経由でオンライン申請できる自治体もあります。スマホとマイナンバーカードがあれば、自宅で始められます。
自治体サイト・広報紙でのチェックポイント
市区町村の公式サイトには、給付金の情報がまとまっています。見るべき場所はおおよそ決まっています。「くらし」「子育て」「福祉」のカテゴリと、新着情報の欄です。給付金の新設や受付開始は、新着情報に載ることが多いためです。
毎月届く広報紙も有力な情報源です。申請期限が近い制度は、広報紙で再告知される傾向があります。月に1回、広報紙の給付金・助成のページだけでも目を通す習慣をつけてください。それだけで、期限切れのリスクは大きく下がります。
迷ったら市区町村の総合窓口に相談する
調べてもわからないときは、窓口で聞くのが最短です。市区町村の総合窓口に事情を伝えれば、担当課へつないでもらえます。「こういう状況ですが、使える制度はありますか」という聞き方で十分です。
生活費に困っている場合は、生活困窮者自立支援の窓口が頼りになります。住居確保給付金の相談もここで受け付けています。相談は無料です。申請するかどうかは、話を聞いてから決めて構いません。1人で条件を読み解くより、窓口で確認するほうが確実で早いことも多いのです。
給付金の申請の流れと必要書類は?
対象になりそうな制度が見つかったら、次は申請です。手続きと聞くと身構えるかもしれません。ですが、流れはどの制度もおおむね共通しています。全体像をつかんでおけば、初めての申請でも迷いにくくなります。
申請から振込までの一般的なステップ
申請の流れは、多くの制度で次のようになります。
- 制度の要件と期限を確認する
- 申請書と必要書類をそろえる
- 窓口・郵送・オンラインのいずれかで提出する
- 審査を経て、決定通知が届く
- 指定口座に振り込まれる
申請から振込までは、数週間から2か月程度かかるのが一般的です。すぐには振り込まれない前提で、資金計画を立ててください。決定通知は捨てずに保管しておきましょう。あとで内容を確認したいときに必要になります。
共通して必要になる書類一覧
制度ごとに書類は異なりますが、共通して求められるものがあります。
| 書類 | 用途 |
|---|---|
| 本人確認書類 | マイナンバーカード、運転免許証など |
| 振込先口座の情報 | 通帳やキャッシュカードの写し |
| マイナンバーがわかるもの | 個人番号の記入が必要な場合 |
| 所得を証明する書類 | 課税証明書など(省略できる場合あり) |
この4点をあらかじめ手元にそろえておくと、ほとんどの申請がスムーズに進みます。所得証明は、マイナンバー連携で提出を省略できるケースが増えています。窓口へ行く前に、必要書類を電話やサイトで確認するひと手間が、二度手間を防ぎます。
窓口・郵送・オンライン申請の違い
提出方法は主に3つあります。それぞれに向き不向きがあります。窓口申請は、その場で不備を指摘してもらえるのが強みです。初めての制度なら窓口が安心です。
郵送は、日中に役所へ行けない人に向いています。ただし、不備があると往復のやり取りで時間がかかります。オンライン申請は、対応している制度なら最も手軽です。迷ったら、初回は窓口、2回目以降は郵送やオンラインという使い分けが現実的です。児童手当の現況確認などは、オンライン化が進んでいる自治体が増えています。
申請期限を過ぎたらどうなる?時効と遡及のルール
給付金には期限があります。そして、期限の考え方は制度によって違います。過ぎたら終わりのものもあれば、さかのぼれるものもあります。この違いを知っておくと、あきらめなくてよいお金に気づけます。
給付金・手当ごとの申請期限の考え方
期限には大きく2つのタイプがあります。1つは受付期間が決まっているタイプです。年度ごとの給付金や自治体の独自支援に多く、期間を過ぎると申請できません。もう1つは時効があるタイプです。権利が発生してから一定期間は申請できます。
たとえば、高額療養費や葬祭費の時効は2年です。「もう遅い」と思い込む前に、その制度の時効を確認してください。まだ間に合うケースは珍しくありません。逆に、児童手当のように原則さかのぼれない手当もあります。制度ごとの違いが重要です。
過去にさかのぼって申請できるケースとは?
さかのぼりが認められる代表例は、保険給付系の制度です。高額療養費は診療月の翌月1日から2年以内なら申請できます。葬祭費や埋葬料も2年以内です。過去の家計簿や医療費の領収書を見直す価値はあります。
一方で、児童手当や児童扶養手当は、申請月の翌月分からの支給が原則です。手当系は「気づいた時点で即申請」が鉄則です。遅れた期間の分は、原則戻ってきません。同じ「もらえるお金」でも、性質がまったく違うことを覚えておいてください。
期限切れを防ぐスケジュール管理のコツ
期限切れを防ぐ最大のコツは、ライフイベントと手続きをセットで覚えることです。出産したら児童手当と医療証、亡くなったら葬祭費、離職したら住居確保給付金の相談。このように紐づけておくと、忘れにくくなります。
もう1つは、記録の習慣です。申請した日と決定通知の内容を、スマホのメモやカレンダーに残してください。更新が必要な制度では、通知に次の手続き時期が書かれています。カレンダーに登録しておけば、更新漏れによる支給停止も防げます。
自治体独自の給付金・助成金の探し方
国の制度だけが「もらえるお金」ではありません。市区町村が独自に行う給付や助成も数多くあります。住む場所によって内容が大きく違うのが特徴です。ここでは、独自制度の傾向と探し方を紹介します。
国の制度と自治体独自制度の違いとは?
国の制度は、全国どこでも同じ条件で使えます。児童手当や高額療養費がその代表です。一方、自治体独自の制度は、その自治体の住民だけが使える支援です。財源や目的が地域ごとに異なるため、内容もさまざまです。
たとえば、子ども医療費助成の対象年齢は自治体で差があります。私立高校の授業料支援も、東京都や大阪府のように独自に手厚くしている地域があります。引越しは、使える制度が丸ごと入れ替わるタイミングです。転入先の制度は、住み始めた月のうちに確認するのがおすすめです。
引越し・省エネ・商品券など独自支援の例
独自支援の例をいくつか挙げます。新婚世帯や子育て世帯の引越し費用補助、省エネ家電や宅配ボックス設置への助成、プレミアム商品券の配布などです。商品券は1人あたり数千円から数万円相当の自治体もあります。
物価高対策として、水道料金の減免や商品券配布を行う自治体も見られます。こうした独自支援は、受付期間が短く、予算がなくなり次第終了するものが多いのが特徴です。見つけたら早めに申請条件を確認してください。先着順の制度では、迷っている間に締め切られることがあります。
住んでいる自治体の制度を効率よく探す方法
効率よく探すには、情報源を3つに絞るのが有効です。自治体公式サイトの検索窓、広報紙、公式LINEやメールマガジンです。サイトの検索窓に「助成」「給付」「補助」と入れるだけでも、一覧が出てきます。
公式LINEを友だち登録しておくと、新しい給付金の告知が届く自治体もあります。受け身でも情報が届く仕組みを1つ作っておくことが、探し続けるより楽で確実です。家族で分担して、子育ては配偶者、介護は自分、と担当を決めておくのも1つの方法です。
給付金を受け取るときの注意点は?
無事に給付金を受け取ったあとにも、知っておきたいことがあります。税金の扱い、他の制度との関係、条件が変わったときの届け出です。受け取って終わりにせず、ここまで押さえておくと安心です。
給付金に税金はかかる?課税・非課税の区分
給付金には、課税されるものと非課税のものがあります。児童手当、児童扶養手当、出産育児一時金、高額療養費の払い戻しは非課税です。生活を支える給付は、非課税とされているものが多くあります。
一方、事業者向けの給付金や一部の助成金は、課税対象になることがあります。個人事業主が受け取る支援金は、確定申告での扱いを必ず確認してください。判断に迷う場合は、税務署か税理士に相談するのが確実です。非課税の給付は、確定申告に含める必要はありません。
併給できない組み合わせに注意
制度によっては、同時に受け取れない組み合わせがあります。似た目的の給付が重なる場合に、調整が入ることがあるためです。たとえば、児童扶養手当は、公的年金の受給状況によって支給額が調整されます。
住まい関連の補助でも、同じ工事に複数の補助金を重ねられないことがあります。複数の制度を使いたいときは、申請前に「併用できますか」と窓口で聞いてください。先に確認しておけば、あとから返還を求められる事態を避けられます。組み合わせの可否は、自己判断しないことが大切です。
受給後に条件が変わったときの届け出
給付を受けている間に、状況が変わることがあります。収入の増加、再婚、転居、子どもの独立などです。条件が変わったら、届け出が必要な制度が多いことを覚えておいてください。
届け出を怠ると、あとから過払い分の返還を求められることがあります。黙っていて得をすることはありません。変化があったら早めに窓口へ連絡してください。児童扶養手当のように、毎年の現況届が必要な手当もあります。現況届を出し忘れると、支給が止まるので注意が必要です。
給付金をかたる詐欺に注意
給付金への関心が高まると、それを悪用する詐欺も増えます。役所を名乗る電話やメールで、口座情報や手数料をだまし取る手口です。本物の制度を活用するためにも、偽物を見分ける目を持っておきましょう。
役所を名乗る不審な電話・メールの手口とは?
典型的な手口は、こうです。「給付金の還付があります。ATMで手続きしてください」。役所や税務署を名乗る電話で、ATMへ誘導されます。ですが、ATMの操作で給付金が受け取れることは絶対にありません。
メールやSMSで偽サイトへ誘導する手口もあります。「未申請の給付金があります」という文面で、リンクを押させる形です。本文中のリンクからカード情報や暗証番号を入力させるのは、詐欺の典型です。実在しない「一律給付」をかたるケースも確認されています。
本物の案内と詐欺を見分けるポイント
見分けるポイントはシンプルです。役所が電話で口座の暗証番号を聞くことはありません。手数料の振込を求めることもありません。この2つを求められたら、詐欺と判断してください。
本物の給付金は、申請書の提出と審査を経て振り込まれます。「今すぐ」「本日中に」と急がせる連絡は、まず疑ってください。不安になったら、その電話やメールには応答せず、自治体の代表番号にかけ直して確認します。公式サイトに載っている番号を自分で調べてかけることが重要です。
被害に遭いそうになったときの相談先
怪しい連絡を受けたら、1人で判断しないでください。相談先は複数あります。警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」が代表的です。どちらも局番なしでつながります。
すでにお金を振り込んでしまった場合は、すぐに警察と振込先の金融機関に連絡してください。早く動くほど、被害回復の可能性は高まります。家族に高齢の方がいる場合は、この手口を共有しておくことも立派な対策です。「役所からの電話は一度切って確認する」を家庭のルールにしておきましょう。
よくある質問(FAQ)
ここまでの内容で拾いきれなかった疑問を、Q&A形式でまとめます。申請の前に、気になる項目だけでも確認してみてください。細かい条件は制度ごとに異なるため、最終確認は必ず公式の窓口で行ってください。
役所に申請すればもらえるお金は誰でも対象になりますか?
すべての人が全制度の対象になるわけではありません。制度ごとに、年齢、所得、家族構成、居住地などの条件が定められています。児童手当のように所得制限がない制度もあれば、児童扶養手当のように所得で金額が変わる制度もあります。
大切なのは、思い込みで除外しないことです。「うちは共働きだから無理」と決めつけて、もらえる手当を逃すケースが実際にあります。所得制限の撤廃など、条件は年々変わっています。まずは現在の条件を確認することから始めてください。
申請しないと本当に1円ももらえないのですか?
原則としてそのとおりです。日本の給付制度は申請主義だからです。役所が対象者を探して振り込む仕組みには、基本的になっていません。電気・ガス料金の値引きのような一部の支援だけが、申請不要で適用されます。
ただし、申請のハードルは下がりつつあります。マイナポータル経由のオンライン申請や、書類の省略が広がっているためです。「知る、確認する、申請する」の3ステップを踏めば、受け取れるお金は確実に増えます。
全国民一律の給付金は2026年に実施されていますか?
2026年7月時点で、国が全国民に一律で配る給付金は実施されていません。SNSなどで見かける「一律2万円」「マイナンバーカードで3万円」といった情報には、実施が決まっていないものや、存在しないものが含まれています。
今後の支援策としては、給付付き税額控除の議論が進んでいます。2029年度の本格導入に向けて、与野党が大筋で合意した段階です。真偽が不明な給付金情報は、自治体や省庁の公式サイトで確認するのが確実です。
申請に必要なマイナンバーカードがない場合はどうすればいいですか?
マイナンバーカードがなくても、ほとんどの給付金は申請できます。窓口や郵送での申請なら、運転免許証などの本人確認書類と、マイナンバーがわかる書類で対応できるのが一般的です。
一方、カードがあると便利なのは事実です。オンライン申請が使え、マイナポータルで自分の情報も確認できます。カードがない人は、まず窓口申請で給付を受け取り、余裕ができたらカードの取得を検討する順番で問題ありません。
複数の給付金を同時に申請してもいいですか?
条件を満たしていれば、複数の制度を同時に使えるのが基本です。たとえば、出産時には出産育児一時金、妊婦のための支援給付、児童手当、子ども医療費助成をまとめて手続きできます。ライフイベントごとに、使える制度をセットで申請するのが効率的です。
ただし、目的が重なる制度では併給調整がある場合があります。同じ費用に対して複数の補助を受けられるかは、申請前に窓口で確認してください。確認さえすれば、遠慮せずに使える制度をすべて使って構いません。
まとめ|2026年は「一覧確認→対象チェック→期限内申請」で取りこぼしを防ぐ
給付金や手当は、知っている人だけが受け取れるお金です。今日できる行動は3つあります。この記事の一覧から気になる制度を選ぶこと。マイナポータルか自治体サイトで条件を確認すること。そして、期限内に申請することです。高額療養費のように2年さかのぼれる制度もあるため、過去の医療費の見直しも価値があります。
この記事で触れなかった分野にも、支援は広がっています。職業訓練中の生活費を支える教育訓練の給付、省エネリフォームへの国の補助、私立高校授業料の支援拡充などです。また、2029年度に向けて給付付き税額控除の導入準備も進んでいます。制度は毎年変わるものと捉え、年に1度は自分の使える支援を棚卸ししてみてください。窓口への相談は無料です。情報は2026年7月時点のものです。申請の際は、必ず市区町村や保険者の最新情報を確認してください。
参考文献
- 「児童手当制度のご案内」- こども家庭庁
- 「出産育児一時金について」- 厚生労働省
- 「高額療養費制度を利用される皆さまへ」- 厚生労働省
- 「住居確保給付金」- 厚生労働省
- 「児童扶養手当について」- こども家庭庁
- 「結婚新生活支援事業について」- こども家庭庁
- 「マイナポータル」- デジタル庁
- 各市区町村公式サイト(子ども医療費助成・葬祭費・介護保険住宅改修費)